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錦織圭が全豪オープンで大活躍 [スポーツ]

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先日の全豪オープンで彼は、ベスト8という成績を残しました。
快挙といってもいいほどの成績ですが、彼にとってそれは手放しには喜べない結果です。
今までなら、日本人がベスト8に入るだけでも快挙を遂げたと言えたのでしょうが、
彼は、もう何度も優勝をしているため、ベスト8では、彼自身、納得のいかない結果と言えるでしょう。
放送を観ていた人も、「よくやった!」とテンションをあげるよりも、肩を落とした人が多いのではないでしょうか。

錦織(ATPランキング5位、大会時)は第4シードは、オーストラリアンオープン(全豪)
準々決勝で、第4シードのスタン・ワウリンカ(4位、スイス)に3-6、4-6、6-7で敗退。
全豪初のベスト4進出はなりませんでした。

スタン・ワウリンカ選手は、世界ランキング4位。
昨年2014年全豪オープンの男子シングルス優勝した選手です。


試合は、「サーブが本当によかった」とスタン・ワウリンカ本人も語っている通り、サーブが本当に強烈でした。
その最高時速222キロの超高速サーブで序盤から終盤まで、主導権を握られてしまいました。
222キロですよ!とてつもない超高速サーブですよね。
常に不意をつくサーブで攻め立てるスタン・ワウリンカに対して、サーブ、ストローク戦ともに良くないリズムが続き苦戦する錦織圭。
リズムが良くなりだした第3セットでは、1-6から6-6まで追いつきタイブレークに持ち込む粘りを見せるも、大事な場面でドロップショットをネットにかけピンチに。
そのまま敗退してしまいました。
錦織圭自身はこの試合について、「自分のいいプレーが出てくるのが、ちょっと遅かった。大事なポイントで、あれ(ドロップショット)をミスしてしまったのが、精神的にはつらい」

第3セットで積極的に前に出たのはかなり有効でした。錦織圭のあの対応力はさすがです。
タイブレークで1-6までいってしまうと普通は挽回するが難しいのですが、あの追い上げたのはすごかったですね。
観ていた人は手に汗を握ったのではないでしょうか。
錦織圭も徐々に調子があがってきていたので、第3セットをとっていれば、この試合は勝てたかもしれません。

惜しくも敗退してしまいましたが、”シード外の選手であれば確実に勝てる”という安定感を感じました。
そして、ワウリンカ戦でもそうですが、サービスゲームをしっかりキープすることが出来れば、もっと強くなるという期待感も感じられる内容でもありました。
今回は残念な結果に終わりましたが、次の全仏オープンにさらなる期待が膨らみます。

とは言え、世界でベスト8はやはり快挙です。
これで残念というのは、かなり贅沢な気がします。
評価も含めて、日本全体が錦織圭にかける期待の高さが伺える結果ですね。


2015年全豪の優勝はノバク・ジョコビッチ。
スタン・ワウリンカをストレートで下しての優勝。
ノバク・ジョコビッチは2011年から2013年にかけての全豪を3連覇。
2014年はワウリンカに取られたものの、今回きっちり雪辱を果たしてくる辺り、さすがは世界最強といったところです。
いつか錦織圭がこの優勝争いに食い込むのかと思うと楽しみです。

その錦織圭は、今回の全豪オープンでは、やはりコンディションが万全ではないという不安がつきまとっていたのでしょうか。
大会が始まる前から右手首と左肩に、4回戦から準々決勝にかけては左ふくらはぎにもテーピングを巻いていました。
大会中は表情が曇りがちだったのは、そのせいだったのかもしれません。

スパルタで有名なマイケル・チャンのトレーニングによるものなのか・・・
全豪オープンのみならず、これからの活躍にも期待がかかる錦織圭だけに、オーバーワークで故障というようなことがなければいいのですが。
次回の全仏オープンでは万全の体制で臨んでほしいものです。



ちなみに、全豪オープン大会後の世界ランキングは、以下の通り。

1位 ジョコビッチ  13045
2位 フェデラー   9205
3位 ナダル     5745
4位 マレー     5460
5位 錦織圭     5205
6位 ラオニチ    4980
7位 ワウリンカ   4550
8位 ベルディヒ   4460
9位 フェレール   3865
10位 チリッチ   3690
(2015年2月16日現在)

錦織圭は変動なしの5位を維持。
全豪オープンでワウリンカに勝っていれば4位だったかもしれないので、残念でした。
4位になっていれば、次回の全仏オープンでは準決勝まで上位とは当たらなくなりますからランキング通りに進めば、ベスト4は確定ということになっていたんですね。
とはいえ、過ぎた事を言っても仕方がありません。

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大会を終えて、これから錦織圭がグランドスラムで優勝する可能性について、マイケル・チャンとダンテ・ボッティーニの両コーチは次のように語っています。

「可能性はあります。ただ、(グランドスラムの)2週間でひとつひとつの試合を、錦織圭自身がどう戦うかです。」(チャンコーチ)

「錦織圭はグランドスラムタイトルに近づいていると思う。
 昨年一度チャンスがあったからね。
 決勝に進出して、本当にあと少しだった。
 でも、グランドスラムで優勝することは非常にタフなことなので、日々練習に励むしかない」(ボッティーニコーチ)

グランドスラムで優勝するということは、技術的にも、体力的にもですが、今の錦織圭の課題としては、精神的なタフさでしょうか。
優勝経験があるなしでは、やはりそこには天と地の差があるのだと思います。
精神が疲弊していくと、同時に体力も比例して奪われますし、ミスが目立つようになったり、思うようなプレーが出来なかったりといったことも十分にあります。

マイケル・チャンコーチの”錦織圭自身がどう戦うか”
ボッディーニコーチの”優勝することは非常にタフなこと”というそれぞれの言葉には、「優勝経験という精神的なアドバンテージをどう克服していくのか」という含みが見られるような気がします。


現地で錦織圭の試合を見ていた海外ファンの反応は、日本のそれとは全く違うものでした。
錦織圭の健闘を称えてくれはしたものの、「アジア人にしては、良くがんばったね。」まるでそんな風に言われているかのよう。

「日本では大人気だと聞いていますが、正直に言って、錦織圭は海外のテニスファンの心はまったく摑んでいません。
 というより、誰も錦織圭に興味がないんです。
 欧米人が期待し、関心を持っているのは、錦織圭ではない。
 自らの国の選手、つまり欧米のスターたちだけです。
 では、なぜ錦織圭の試合が喜ばれたか。
 それは彼が負けたからでしょう。
 欧米人は自分たちのスターに懸命に立ち向かった末に敗れる、いいアンダードッグ(負け犬)が大好きなんです。
 全豪オープンで観客たちが惜しみない拍手を送ったのは、彼らが望む通りそんなシナリオを、錦織圭が描いてくれたからですよ」

つまり、海外ファンが錦織圭に期待していたものは「勝利」ではなく、まさしく「健闘」でした。
この人種差別とも言えるアジア人軽視の風潮は、今に始まったことではありません。

テニスプレイヤー錦織圭の実力が世界で認められ始めた頃から、彼はその空気を肌で感じてきたと思います。
例えば、13年全仏オープンでは、地元フランスの選手と戦った錦織圭は大ブーイングを受けました。
錦織圭には何の非もなかったにもかかわらず、です。

グランドスラムともなれば、そんなアジア人ならではの重圧も、さらに重くのしかかっていると思います。
それでも、われわれ日本人は錦織圭に期待せずにはいられません。
全豪オープンは残念な結果に終わりましたが、錦織圭に対する期待がしおれたわけではまだまだないので、全仏オープンもはりきって応援しましょう。

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